野良猫への餌やり、 庭や花壇へのふん尿、 悪臭、 食べ残し、 子猫が増えているなど、 猫をめぐる相談が自治会へ寄せられることがあります。
猫への感情だけで話を進めると住民同士の対立になりやすいため、 まず「何が起きているのか」を具体的に整理します。
餌や容器が長時間放置されていないか、食べ残しが残っていないか、周囲の清掃が行われているかを確認します。
「野良猫がいる」だけでは苦情対応にならない
猫が地域にいるというだけで、 自治会が排除する対象にするべきではありません。
自治会で確認するのは、 猫そのものへの好き嫌いではなく、 実際に生活環境上の問題が発生しているかです。
無責任な餌やりと地域猫活動は同じではない
環境省のガイドラインでも、 飼い主のいない猫への無責任な餌やりは、 みだりな繁殖やふん尿被害の増加などにつながる場合があるとされています。
一方、 地域猫活動については、 地域で話し合ってルールを作り、 餌やりだけでなく、 不妊去勢やトイレ・清掃なども含めて管理する考え方が示されています。
餌をあげるなら「置き餌」にしない
環境省の地域猫活動の考え方では、 餌やり場所と時間を決め、 猫が食べ切れる量を与え、 食べ終わった後は容器を回収し、 周囲を清掃する方法が示されています。
ふん尿の苦情が来た場合
「猫に餌をやっている」という話と、 「庭や花壇がトイレになって困っている」という話は分けて確認します。
地域猫活動を行う場合でも、 餌だけでなく、 トイレの設置や清掃など ふん尿への対応を考える必要があります。
自治会でできるのは、 被害場所を整理し、 餌を与えている人や活動者が分かれば 周辺管理について話し合うことです。
「餌やりは禁止です」と断定していい?
全国一律に、 すべての野良猫への餌やりが禁止されていると案内するのは適切ではありません。
自治体によって、 餌やりや生活環境被害について 条例・要綱・ガイドラインなどが設けられている場合があります。
そのため、 所在地の自治体公式サイトで 「飼い主のいない猫」 「野良猫」 「餌やり」 「地域猫」 などの案内を確認してください。
餌やりしている人を名指ししない
「○○さんが猫に餌をやっています」 と回覧板や掲示板で個人名を出すと、 住民同士の対立を大きくする可能性があります。
一般周知で改善を促す場合は、 個人を特定せず、 地域全体へのお願い文として出します。
猫が増えている場合は餌だけ止めても根本解決にならないことがある
子猫が次々に生まれている場合は、 繁殖への対策も必要です。
所在地の自治体によっては、 飼い主のいない猫の不妊去勢や 地域猫活動について 支援制度・相談制度を設けている場合があります。
制度内容は地域によって異なるため、 所在地の自治体公式サイトを確認してください。
弱った猫・けがをした猫・子猫の場合
生活環境への苦情とは別に、 明らかに負傷している、 動けない、 幼い子猫だけが取り残されているなどの場合があります。
自治体によって対応窓口が異なるため、 動物愛護センター、 保健所、 自治体の動物担当など、 所在地の公式窓口へ確認してください。
自治会だけで解決しようとしない
猫の問題は、 動物愛護、 生活環境、 餌やりする人、 被害を受けている人など、 立場によって考え方が大きく異なることがあります。
自治会だけで 「猫をどうするか」 を決めるのではなく、 必要に応じて所在地の自治体と相談しながら進めます。