総会で監査報告を担当する方へ
「監査報告書には何を書けばいい?」 「総会では何と読み上げる?」 「問題があった場合も“適正でした”でいい?」 と迷うことがあります。
監査報告では、 何を確認し、その結果どうだったのかを、 実際の監査内容に沿って報告する ことが大切です。
- 監査報告は、会計担当による決算説明とは別の役割です。
- 監査した対象・日付・確認結果を、実際の監査内容に沿って記載します。
- 帳簿・決算書・通帳・領収書等を確認していないのに「適正」と書かないようにします。
- 問題が見つかった場合は、事実を整理し、規約や自治会内の手順に沿って報告します。
- 監査報告書の書式・署名・押印等は、自分の自治会の規約や既存様式を優先します。
知りたいところから確認
ただし、 全国すべての自治会に共通する一つの書式があるわけではありません。 自治会の規約・既存の監査報告書・総会次第を優先してください。
実際に確認した資料と監査結果を入力して、監査報告書と総会読み上げ文を作れます。
下の項目は実際に確認した内容だけ入力・選択してください。 自治会の規約・既存様式・総会資料がある場合はそちらを優先します。
監査報告とは?
自治会の監査担当は、 会計処理や財産管理などについて確認し、 その結果を総会等で報告する役割を持つことがあります。
自治体が示す自治会向け資料にも、 帳簿、決算書、領収書等の証拠書類、 通帳や財産関係資料などを確認する例が示されています。
会計報告と監査報告の違い
自治会総会の会計報告のやり方 →
監査報告までの流れ
自治会の会計監査では何を見る? →
監査報告書には何を書く?
自治体が公開している自治会向けの監査報告書例や 実際の総会資料を見ると、 次のような項目が使われています。
| 項目 | 内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 対象年度 | 何年度の会計を監査したか | 決算書の年度と一致しているか |
| 監査対象 | 決算書、帳簿、証拠書類等 | 実際に確認した資料を書く |
| 監査日 | 監査を実施した日 | 実施日を正確に記載 |
| 監査結果 | 確認した結果 | 実際の監査結果と一致させる |
| 監査担当 | 監事・監査役等 | 自治会の正式な役職名を使用 |
問題が確認されなかった場合の監査報告書例
実際に必要な監査を行い、 自治会の基準に照らして問題が確認されなかった場合は、 次のような形でまとめることができます。
○○自治会の○年度決算について、 決算書、帳簿、通帳、領収書等の関係資料を確認し、 会計監査を実施しました。
監査の結果、 確認した範囲において、 決算書の内容と関係資料の整合を確認しましたので報告します。
監査日 ○年○月○日
監査担当 ○○ ○○
総会での監査報告の読み上げ例
総会では、 監査報告書の内容を簡潔に読み上げる形があります。
決算書、帳簿、通帳、領収書等の関係資料を確認し、 会計監査を実施しました。
監査の結果、 確認した範囲において、 決算書の内容と関係資料の整合を確認しました。
以上、監査報告といたします。
報告書をそのまま全文読むか、 要点だけを報告するかは、 自治会の総会次第や過去の運営方法を確認してください。
監査担当が2人以上いる場合
自治会によっては、 複数の監事・監査担当者を置いていることがあります。
その場合は、 誰が総会で読み上げるか、 報告書へどのように氏名を記載するかを 事前に確認してください。
自治体が公開する様式には、 複数の会計監査担当者を記載する例もあります。
署名・押印は必要?
自治体の自治会向け参考様式には、 監査担当者の記名・押印欄を設けている例があります。
ただし、 全国すべての自治会で必ず同じ方法が必要とは限りません。
自分の自治会の 現行規約、 既存の監査報告書、 文書作成ルールを確認してください。
監査で確認事項・不備が見つかった場合
監査中に、 金額の不一致、 領収書不足、 帳簿との不整合などが見つかることがあります。
この場合、 問題が解決していないのに 前年度の文章をそのまま使って 「適正でした」 とするのは避けます。
修正・確認が必要な事項が残っている場合
決算書、帳簿、通帳、領収書等の関係資料を確認しました。
監査の結果、 ○○の項目について確認が必要な事項がありましたので、 関係資料との再確認をお願いしています。
詳細については、 確認結果に基づき適切に対応いただくようお願いいたします。
以上、監査報告といたします。
修正後に再確認した場合はどうする?
単純な転記ミスなどが見つかり、 会計担当が正式に修正した場合は、 修正内容を確認してから最終的な監査報告書を作ります。
「間違いがあった事実を消すため」ではなく、 最終資料が正しく修正されていることを確認するためです。
総会前に確認すること
- 対象年度が正しい
- 監査した日付が正しい
- 実際に確認した資料だけを書いている
- 決算書と帳簿等の数字を確認した
- 残高と通帳等の記録を確認した
- 確認事項・未解決事項を隠していない
- 監査結果に合った文章になっている
- 監査担当者名・役職を確認した
- 署名・押印等の自治会ルールを確認した
- 総会で監査報告を行うタイミングを確認した
総会ではどのタイミングで監査報告する?
総会では、 決算報告の後に監査報告を行う構成例があります。
例えば、
- 会計担当による決算報告
- 監査担当による監査報告
- 質疑
- 採決
といった流れです。
ただし、 この順番を全国共通のルールとして扱わず、 自治会の総会次第を確認してください。
自治会総会の進め方を見る →
監査報告で避けたいこと
| 避けたいこと | 理由 |
|---|---|
| 監査していない資料まで「確認済み」と書く | 実際の監査内容と報告が一致しなくなります。 |
| 前年度文面をそのまま使う | 年度・日付・結果が今年度と違う可能性があります。 |
| 問題が残っているのに「適正」とする | 監査結果と異なる報告になります。 |
| 推測で原因や責任者を決める | 事実確認前の断定につながります。 |
| 会計担当の報告と監査報告を混ぜる | 誰が何を確認したのか分かりにくくなります。 |
よくある質問
Q. 監査報告書は必ずこの例文どおりに作りますか?
いいえ。 この記事の文章は作成例です。 自分の自治会の規約、既存様式、実際の監査内容に合わせてください。
Q. 監査報告書に押印は必須ですか?
自治体の参考様式には押印欄がある例がありますが、 全国一律に必須とは断定できません。 自治会の現行規約や既存様式を確認してください。
Q. 問題がなければ「適正でした」と書いていいですか?
実際に必要な監査を行い、 その結果として適正と判断した場合に使う表現です。 文例だからという理由だけで記載しないようにしてください。
Q. 領収書が1枚足りない場合はどうしますか?
まず会計担当等へ確認し、 支出内容を確認できる資料や自治会の処理方法を確認してください。 原因が確認できていない状態で、 問題なしとして監査を終わらせないようにします。
Q. 監査担当が総会を欠席する場合は?
誰が報告するか、 書面報告でよいかなどは自治会の規約や総会運営方法を確認してください。 監査担当以外の人が勝手に監査結果を変更しないようにします。
Q. 監査で大きな問題が見つかった場合は?
まず事実と関係資料を整理し、 自治会規約で定められた監事の役割・報告手続を確認してください。 必要に応じて自治体の自治会担当窓口や専門家への確認も検討します。
まとめ
自治会総会の監査報告では、 きれいな文章を作ることより、 実際に何を確認し、 その結果どうだったのかを正確に伝えることが大切です。
- 自治会規約で監査の役割を確認する
- 帳簿・決算書・関係資料を確認する
- 実際の監査結果を整理する
- 監査報告書を作成する
- 総会次第に沿って報告する
問題が確認されなかった場合も、 確認事項が見つかった場合も、 前年度の文章を機械的に使わず、 今年度の監査結果に合わせて報告する ようにしてください。
自治体が公開している自治会運営資料・監査報告書例・規約例などの一次資料を確認し、 全国向けの記事として構成しています。
監査対象、監査方法、報告書の文言、署名・押印、総会での報告手順は 自治会ごとに異なる場合があります。 実際には自分の自治会の現行規約・既存様式・正式な決算資料・総会次第を優先してください。