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最終更新日2026年9月27日
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会長・会計・行事担当向け

自治会が寄付金を受け取るときの対応|領収書・会計処理・寄付者名・使い道

地域の会社から夏祭りへ寄付をいただいた。 元住民から自治会へ現金を寄付したいと言われた。 行事のお祝いとして「御祝」を受け取った。

そんなときは、 お礼を言って現金を受け取るだけで終わらせず、 自治会の正式な収入として記録し、使い道まで説明できる状態 にします。

まず結論
受け取る前に「誰から・いくら・何のため・条件があるか」を確認します 受領後は必要に応じて受領証等を渡し、 自治会の帳簿へ寄付金等として記帳し、 現金なら速やかに自治会口座へ入金します。 使途が指定された寄付は、他の支出と混同しないよう管理してください。
1
確認 寄付者・金額・目的
2
受領 担当者だけで抱えない
3
証明 受領証等を用意
4
記帳 寄付金収入を記録
5
管理 指定用途を守る
6
報告 決算・総会へ反映

自治会は寄付金を受け取っていい?

自治会では、 会費以外にも、 寄付金・祝金などを収入として受け取ることがあります。

ただし、 どのような寄付でも会長個人の判断だけで受け取ればよい、 という意味ではありません。

特に、

  • 高額な寄付
  • 用途が指定された寄付
  • 企業からの寄付
  • 土地・備品など現金以外の寄付
  • 何らかの条件が付いている寄付

では、 規約や役員会での確認が必要でないか検討します。

寄付金も自治会のお金 受け取った後は、 会費や補助金と同じように 自治会の会計記録へ残し、 会員へ説明できる状態にします。

受け取る前に確認する6項目

CHECK 01 誰からの寄付か 個人・企業・他団体などを確認。
CHECK 02 いくらか 現金・振込・物品の内容を確認。
CHECK 03 何のためか 自治会全体への寄付か、特定行事向けか。
CHECK 04 使途の指定があるか 防災、祭り、集会所など目的を確認。
CHECK 05 見返りがあるか 広告掲載等が条件なら単純な寄付と同じ扱いでよいか確認。
CHECK 06 名前の公表希望 会報・総会資料等に名前を載せてよいか確認。

寄付を受け取ったら何をする?

AFTER RECEIVING その日のうちに整理したい6項目
01
金額・内容を確認する 現金なら受取人と寄付者で金額を確認します。
02
必要なら受領証・領収書を渡す 自治会名、日付、金額、受領内容等を記載します。
03
帳簿へ記録する 寄付金・祝金等、自治会で決めた科目へ記帳します。
04
現金なら速やかに預金する 担当者の手元へ長期間置かないようにします。
05
使途指定を記録する 「防災用品に使用」など条件があれば残します。
06
関係役員へ共有する 会長・会計等が受領状況を把握できる状態にします。

寄付金の領収書・受領証には何を書く?

寄付者から受領証明を求められた場合などに、 自治会名で受領証・領収書を発行することがあります。

記載しておきたい項目
  • 受領日
  • 寄付者名
  • 金額
  • 「寄付金として」などの内容
  • 自治会・町内会名
  • 代表者名等
注意したい表現
  • 根拠なく「寄附金控除対象」と書く
  • 実際と違う寄付目的を書く
  • 寄付額と違う金額を書く
  • 自治会ではなく個人名だけで受け取る

「領収書」と「税金の控除証明」は同じではない

ここは特に注意が必要です。

自治会が 「確かに1万円を受け取りました」 という受領証・領収書を発行することと、 その1万円が所得税の寄附金控除対象になることは別問題です。

税務
一般の自治会への寄付が自動的に寄附金控除になるわけではありません

寄附金控除の対象となる寄付先は法律で定められています。

寄付者から 「確定申告に使えますか?」 と聞かれた場合は、 自治会側で安易に対象と断定せず、 税務署や税理士への確認を案内してください。

会計帳簿にはどう記入する?

自治会の会計科目に 「寄付金」 「寄付金・祝金」 などがあれば、 その科目へ収入として記録します。

ENTRY EXAMPLE 帳簿への記入例
日付 9月15日
科目 寄付金
内容 ○○商店 秋祭り寄付金
収入 10,000円
備考 秋祭り運営費として使用

神戸市の自治会活動ハンドブックでも、 寄付金を自治会の収入源の一つとして挙げ、 収入年月日・金額・収入先などを帳簿へ記録する方法を示しています。

現金でもらったらそのまま金庫へ入れておけばいい?

長期間、 受け取った担当者や会長の手元へ現金を置くのは避けます。

自治会会計へ正式に受け入れ、 帳簿へ記入したうえで、 自治会口座へ預金する運用が分かりやすくなります。

帳簿 → 現金 → 通帳がつながるようにする 後日監査したときに、 「この1万円は何のお金?」 とならない状態を作ります。

指定寄付と自由に使える寄付を分ける

01 一般寄付 自治会活動全体へ使う目的で受領。
02 使途指定寄付 防災・祭り・会館修繕など目的が指定されている。
03 物品寄付 テント・防災用品・備品など現金以外。

使途が指定されている場合は、 寄付者と認識がずれないよう 受領時に確認しておきます。

たとえば、 「防災用品に使ってください」 として受け取ったお金を、 別の懇親会費へ回せばトラブルになる可能性があります。

指定した使い道に使えなくなったら?

事情が変わり、 当初予定していた用途に使えなくなる場合があります。

その場合は、 勝手に別用途へ変更する前に、

  1. 寄付時の条件を確認する
  2. 寄付者へ確認できるなら相談する
  3. 自治会内の承認手続きを確認する
  4. 変更理由を記録する

という順番で整理します。

高額・条件付き寄付ほど口約束だけで受け取らない 「何に使ってほしいのか」 「余ったらどうするのか」 などを記録しておくと後のトラブルを防ぎやすくなります。

寄付者の名前を会報や総会資料へ載せていい?

寄付者へ確認するのが安全です。

寄付をしたこと自体を 周囲へ知られたくない人もいます。

氏名を掲載してよい 会報・総会資料等へ掲載する場合は、掲載先も伝えておきます。
匿名希望 「匿名」「地域住民の方」など、個人を特定しない形で扱います。
金額は非公表 氏名だけ掲載し、金額は自治会内部の会計記録だけに残す方法もあります。
氏名・金額とも非公表 会計・監査に必要な内部記録は残しつつ、一般会員へは個別名を出さない方法があります。

匿名の寄付を受け取ったら?

寄付者が自治会側には本人情報を伝えているものの、 一般には匿名希望という場合と、 本当に誰からか分からない寄付では状況が違います。

受け取った場合は、 少なくとも、

  • 受領日
  • 金額
  • 受領方法
  • 誰が受け取ったか
  • 寄付目的

を確認できる範囲で記録します。

出所不明の高額現金はその場で簡単に処理しない 高額、 不自然な条件付き、 寄付者が全く不明などの場合は、 会長・会計など複数人で確認してください。

企業から寄付をもらったら?

地域企業から、 夏祭り、 運動会、 防災活動などへ支援金を受けることがあります。

まず確認したいのは、 その金銭が本当に純粋な寄付なのか、 それとも、

  • 広告を掲載する
  • 企業名を大きく掲示する
  • 商品やサービスを宣伝する
  • その他の具体的な見返りを約束する

などを条件とする協賛金なのかという点です。

寄付と協賛は最初に分けて考える 広告等の対価を伴う場合は、 単純な寄付金とは性質が異なる可能性があります。 金額が大きい場合や税務上の扱いが問題になる場合は、 税務署・税理士等へ確認してください。

物品を寄付された場合

現金ではなく、

  • テント
  • 発電機
  • 防災用品
  • 机・椅子
  • パソコン

などを寄付される場合があります。

まず、 自治会として本当に必要な物か確認します。

受け取った場合、 備品として継続管理するものなら、 備品台帳にも反映してください。

「無料でもらえるから」で何でも受け取らない 保管場所、 維持費、 処分費、 安全性なども考えます。

寄付金を受け取ってから決算までの流れ

STEP 1
寄付内容を確認 寄付者・金額・目的・条件を確認。
STEP 2
正式に受領 必要に応じて受領証等を発行します。
STEP 3
帳簿へ記帳 寄付金・祝金等の収入科目へ記録。
STEP 4
口座へ入金 現金を長期間手元へ置かない。
STEP 5
目的に従って使用 指定寄付なら使途を管理します。
STEP 6
証拠書類を保管 受領記録・入金記録・支出資料をつなげます。
STEP 7
決算書へ反映 寄付金等の収入として年度決算へ含めます。
STEP 8
総会等で報告 必要に応じて寄付収入・使途を会員へ説明します。

寄付金は決算書に載せる?

自治会が正式に受け取った寄付金は、 自治会の収入として決算へ反映します。

自治体が公開する自治会決算書の例でも、 「寄付金、祝金等」 が独立した収入項目として設けられています。

寄付を受け取った担当者だけが把握し、 決算書へ入っていない状態は避けます。

寄付者へ使い道を報告する必要はある?

一律に報告義務があるとは限りませんが、 特に使途指定の寄付では、 何に使ったのか説明できる状態にしておくことが大切です。

たとえば、

  • 総会の決算資料
  • 自治会会報
  • 行事報告
  • 寄付者へのお礼文

などで報告する方法があります。

透明性が次の協力につながる 「いただいた5万円で防災用発電機を購入しました」 など、 使い道を説明できれば、 自治会会計への信頼にもつながります。

こんな受け取り方は見直したい

会長個人の口座へ振り込んでもらう 自治会のお金と個人のお金が混在します。
帳簿へ記録しない 決算・監査で金額が合わなくなります。
寄付目的を確認しない 後から「その使い方は違う」となる可能性があります。
匿名希望者の名前を会報へ掲載 寄付者の意向を確認します。
勝手に寄附金控除対象と説明する 税務上の対象かどうかは別に確認が必要です。
受け取った現金を担当者が長期保管 速やかに自治会会計へ受け入れます。

寄付金受け取りチェックリスト

DONATION CHECK 受領から決算まで12項目
□
寄付者を確認した 個人・企業・団体等。
□
金額・物品を確認した 受領内容を明確に。
□
使途指定を確認した 自由に使える寄付か確認。
□
条件・見返りの有無を確認した 広告等が条件ではないか。
□
必要な役員へ共有した 一人だけで受け取らない。
□
必要なら受領証等を発行した 日付・金額・自治会名等を記載。
□
帳簿へ記録した 寄付金等の収入科目へ。
□
現金を口座へ入金した 長期間手元に置かない。
□
寄付者名の公表可否を確認した 匿名希望にも対応。
□
指定された用途を記録した 別用途へ使わない。
□
証拠書類を保管した 受領・預金・使用記録を残す。
□
決算へ反映する準備ができた 総会で説明できる状態に。

よくある質問

自治会への寄付に領収書を出していいですか?

金銭を受領した証明として、自治会名で受領証や領収書を発行することは考えられます。ただし、その書類を発行しただけで税法上の寄附金控除対象になるわけではありません。

自治会へ寄付すると税金が安くなりますか?

一般の自治会への寄付だから自動的に所得税の寄附金控除対象になるわけではありません。寄付者から税務上の扱いを聞かれた場合は、税務署・税理士などへの確認を案内してください。

夏祭りでもらった祝金も寄付金ですか?

自治会会計では「寄付金・祝金等」といった収入科目で管理する例があります。実際には現在の自治会の予算科目・会計ルールに合わせて処理してください。

寄付者の名前を総会で発表していいですか?

寄付者が氏名公表を望んでいるか確認してください。匿名希望であれば、会計上必要な内部記録は残しつつ、一般会員向け資料では匿名にする方法があります。

「祭りに使って」ともらった寄付金が余ったらどうしますか?

受領時の条件を確認します。使途が明確に限定されている場合は、自治会だけで別の目的へ変更せず、寄付者への確認や自治会内の承認手続きを検討してください。

企業名をチラシに載せる代わりにもらうお金も寄付金ですか?

広告掲載など具体的な見返りを条件として金銭を受け取る場合は、純粋な寄付とは性質が異なる可能性があります。金額が大きい場合や税務処理が問題になる場合は専門家へ確認してください。

まとめ

自治会へ寄付金・祝金をいただいたときは、 「ありがたく受け取って終わり」にしないこと が重要です。

基本は、

  1. 寄付者・金額を確認する
  2. 目的・条件を確認する
  3. 必要なら受領証等を発行する
  4. 帳簿へ記録する
  5. 現金を自治会口座へ入金する
  6. 使途指定を管理する
  7. 寄付者名の公表可否を確認する
  8. 証拠資料を保管する
  9. 決算へ反映する
  10. 必要に応じて使い道を報告する

という流れです。

特に、 高額な寄付・用途指定の寄付・企業からの条件付き支援 は、 会長や受取担当一人だけで処理せず、 役員間で確認して記録を残してください。

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この記事の確認方針

自治体が公開している自治会活動ハンドブック、 自治会向け会計資料、 収支決算書の記入例、 国税庁の寄附金に関する案内を確認して構成しています。

寄付金の科目名、 高額寄付の承認方法、 使途変更、 寄付者名の公表方法などは自治会ごとに異なります。 現在の自治会規約・会計ルールを優先してください。

寄付者側の税務処理や寄附金控除の可否については、 自治会側で一律に判断せず、 必要に応じて税務署・税理士等へ確認してください。